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丹波哲郎が語る「死後の世界の実相」

〜第65回〜


        『週刊大衆』連載
                  平成16年11月8日からの連載記事から

           この連載は1冊の本にまとまり全国書店で販売中
 
           タイトル『オーラの運命(さだめ)』双葉社

    宇宙に訊け(そらにきけ) 其の十八

あの世では、20歳を限度にどんどん若返り、
永遠生きることができる。


      ★ 霊界の宣伝マンが薔薇色の「死後」を説く ★

 早いもので、今年で終戦から60年になるわけだが、若い諾君は学徒出陣という言葉を知っているかな。太平洋戦争に突入した日本は、兵員不足を補うために、たくさんの大学生・専門学校生を徴兵し、軍隊に入れたんだよ。

 私がこの学徒出陣で行った先が、千葉県の佐倉六十四部隊木村中隊第四班だった。当時、学徒兵は50万人いて、このうち、大学生は5万人だけ。つまり、中央大学の学生だった私はエリートだったんだ。しかし、兵士としての出来は、まことにもって悪かった。

 それでも幹部侯補生だから階級だけは上がるんだ、これが。二等兵から始まり、一等兵、上等兵となり、3ヵ月後には兵長だ。だからといって、私の生活態度が良くなったというわけじゃあない。軍隊に入ったくらいじゃ、私の本質的な部分は変わらないんだ。

 時間厳守が原則の軍隊にあっても、ルーズきわまりない。

 毎朝の訓練も、私ひとり決まって遅れていったよ。当時、10人の学徒兵に対して木銃は9本だけ。朝の起床ラッパが鳴ると、急いで支度して、木銃を持って並ぶんだが、私は3ヵ月の訓練期間中、1日たりとも木銃を持って並ぶことができなかった。どうがんばっても、人より早く起きるということができないんだよ。

 当然、罰則はある。校庭を1周走らされ、炊事当番までさせられるんだ。そのうえ、さらうえ、さらに鉄拳制裁。まあ、それにしても、よく殴られたよ。正確なところはわからないが、人の10倍は殴られたんじゃないかな。

 しかし、私は殴られるのが並外れてうまい。コツがあるんだよ。それは殴られたら、すぐに倒れることだ。大げさにパーンと飛んで、殴った相手が気持ちいいように殴られる。

 しかも、いかにも痛そうな顔をするんだ。つまり演技だ。いま思えば、この頃から役者の才能があったのかもしれないな。とにかく立ったままだと、恐ろしく痛い。殴られてもダウンしちゃあいけないボクサーは、大変だと思うよ。

 そういえば、洗濯をしないのも殴られる原因だったな。面倒くさいんだ、服を洗うなんてことが。おかげで支給された石鹸はどんどんたまった。ところが、これが外に出たときに大いに役立つんだ。当時、石鹸は大変な貴重品だから、女性と仲よくなるうえで威力を発揮したもんだよ。

 話が横にそれたが、とにかく私の時間のだらしなさたるや、筋金入りなんだ。じゃあ、霊界では時間というものは、どうなっているか。いつも厳守しなければいけないものなのか。

 実に興味深いんだが、霊界には、そもそも時間というものがな〜い。朝があり、昼となり、夜が来る……ということがないんだ。1日中が昼。たとえていえば、北極点にいるようなものだ。だから、そこに暮らす霊人も、時間を意識するということがまったくな〜い。



      人間界でピークだった頃のルックスに戻れる


 なんだか、私に都合のいい世界のように思う諸君もいるだろうが、そういうことじゃないぞ。我々が時間を守るとか、時間をかけるとかいう場合の、時間の概念そのものが存在しないんだ。いささか哲学的にいえばだ、「いまは永遠であり、永遠はいまである」ということだな。

 こういうと、「永遠に生きていたら、くたびれるじゃないか」と考える輩がいる。これは、霊界と人間界とを同じものさしで考える者の、短絡した発想だ。確かに人間界には、実に多くの苦しみが存在するよ。

  「生まれてきたことによる苦しみ」
  「老いることの苦しみ」
  「病気になることの苦しみ」
  「死ぬことの苦しみ」
  「愛するものと別れる苦しみ」
  「恨んだり、憎んだりしている相手と出会う苦しみ」
  「求めても得られない苦しみ」

 まさに〃四苦八苦〃だ。こういう苦しみを背負って永遠に生きるなら、そりゃあ、つらいだろうよ。しかし、霊界では、こうした苦しみのすべてから解放されるんだ。これが喜びでなくて、何だというんだ。

 永遠に生きるといっても、人間の血を吸って生き続けるドラキュラや、不老不死の薬を飲んだ仙人なんかとは、わけが違うんだよ。

 じゃあ、時間がない霊界にあっては、年齢はどうなるのか。死んだときの年齢のままなのか……。

 答えはノー、だ。霊界には、人間界のような時間の流れはないが、年を取るということはあるんだ。ただし、人間とはまったく違うぞ。霊人は逆に、どんどん若返っていくんだ。それでも最後に赤ん坊になるまで若返るわけではない。だいたい20歳くらいを限度として、年齢を遡るんだよ。だから、霊界のそれぞれの村の長老は、たいてい20歳なんだ。

 それだけじゃないぞ。嬉しいことに、「何歳の自分でいたい」と思えば、そのとおりの年齢のままでいることだって可能なんだ。「24歳の頃は、匂い立つほど美しかった」と思う女性は24歳のままでいられるし、「30歳が男としてのピークだった」と考える男性は、ずっと30歳でいられるんだ。どうだ、嬉しいだろう。

 幼くして死んだ場合は、どうなるのかって? 心配しなくてもいい。赤ん坊から成長していっても、霊界での成長年限は20歳なんだ。

 輝いているのは、自分の姿だけではないぞ。周囲の自然も、私の言葉なんかでは到底いい尽くせないほど素晴らしいものだよ。草木の緑は神々しく輝き、花々は宝石のように鮮やかに咲き乱れている。しかも花は摘み取っても決して枯れるということがないんだ。花瓶に挿しても、永遠に咲き続けている。

 小川のせせらぎですら、人間界では聞いたことがないほど美しいメロディーを奏で、聞いているだけで、うっとりしてしまうだろう。

 霊界には苦しみはなく、あるのは喜びや感動だ。
「いまが永遠であり、永遠がいまである」ことの素晴らしさに、心が震えるはずだよ。

                                      次号に続く
   
 

バックナンバー
1 私が霊界研究をはじめたきっかけ 2 私はなぜ俳優になったのか
3 死後の世界をかいま見た人びと 4 死後の世界を著した様々な書物
5 運命と宿命
6 死後の世界の様子 車と運転手 1  7−2  8−3  9−4 10−5
11 ある講演会から《 1 》 12 《 2 》 13 《 3 》 14 《 4 最終回 》
15 丹波哲郎とO.S氏に聞く 【 1 】 16 【 2 】 17 【 3 】 18 【 4 】 19 【 5 】 20 【 6 】
21 丹波哲郎のメッセージ 22 来世研究会全国大会より
23 来世研究会全国大会 2 より 24 丹波哲郎に聞く1
25 丹波哲郎に聞く2 来世研究会を語る 26 丹波哲郎が日本の将来を憂う
27 連載 死の恐怖からの解脱 〈 1 〉 28 〈 2 〉 29 〈 3 〉 30 〈 4 〉 31 〈 5 〉 
32 〈 6 〉 33 〈 7 〉 34 〈 8 〉 35 〈 9 〉 36 〈 10 〉 37 〈 11 〉 38 〈 12 〉 39 〈 13 〉
40 霊界の最重要事項 〈 前編 〉 41 〈 後編 〉
42 あの世で幸せになる話〈1〉 43-〈2〉 43-〈3〉 44-〈4〉 45-〈5〉 46-〈6〉 47-〈7〉
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