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丹波哲郎が語る「死後の世界の実相」

〜第17回〜 丹波哲郎・O.S氏に質問 【 3 】
《2002年1月掲載》



    ※丹波哲郎とO.S氏のジョイント講演会での質問とその答をまとめました。
               


   ●質問1 人間は誰でも「使命」を持って生まれてくるんでしょうか?
       


                魂あの世の門番がいた!
     この世に出てくる時「セマさん」  あの世に帰る時「閻魔さん」
                    《O.S氏


O.S氏  あの世からこの世へ来るときと、この世からあの世へ行く時に、やはり門というものがありまして、門番がいるようです。
 ぼくは、そういうものはないと思っていたんですが、研究を進めて行きますと、ある日へんなのが出てきまして、「セマ」というのがいるというんです。
 それは何かというと、あの世からこの世へ来るときに、この世の秩序を乱さないように、また、あの世へ帰る時にあの世の秩序を乱さないように、チェックするいろんな方がいます。
 あの世は波動で分類され、この世は物質で分類されます。この世に変なのが入ってくると、世の中をいたずらに乱してしまいますので、あの世の門に「セマさん」という方がおりまして、その方がお前は通っていい、お前は通ったらダメというふうに分離しているんだとむこうの方に教えてもらいました。
 あの世からの入口に「セマさん」がいるのなら、この世の出口にも誰かいるんだろうと思い、聞きますと、そこには「閻魔さん」がいるんだというんです。 「閻魔さん」というのは、漫画の世界では聞いたことがあるけども、現実にいるとは思っていませんでしたが、いたんです。とっても怖かったですよ。
 このように入口と出口を、それぞれがチェックしているのです。
 まず、あの世から来るとき、その「セマさん」のところで、「私はこういうふうな仕事をして、こんなふうにしてこの世で生きて、世の中の為になりながら、自分を向上させて行くんだ」ということを約束するんですね。
 約束通り生きれば良いんですけど、この世に来たら突然ほかのことをやり出したとき、いろんな問題が起きてくるでしょう。
 だから、当然、使命を持って目的を持って生まれてきていると思います。

  (あの世の門番については、丹波先生の説とは異なりますが、
     いろんな意見の中から研究は発展するものです。あえて掲載いたしました)



                   使命の貴賤はない!
            感じること・感じ取る時期が重要である
                    《丹波哲郎


丹波  使命というのは、職業に貴賤の差がないと同じように、使命そのものにどれが重たい、どれが軽い、どれが尊いなどということはありません。ただ使命を感じ取れるかとれないか、また感じ取れる時期が大事であってほとんどの人は子供の頃はわからないと思います。
 平均して使命に気が付くのは、30代入った後先くらいかと思いますね。
 ぼくは確かに霊界について皆さんにこういうところがあるんだと伝えろというのが私の使命なんです。
 これが気付いたのが、30才の半ば頃だと思いますね。



               常に落第し続け生かされてきた
                    《丹波哲郎



丹波   ぼくは、中央大学の法科を卒業しました。法科は司法がメインですが、私は行政の方、すなわち外交官的な者になろうということで努力しました。すなわち高等文官試験の準備を一生懸命やりました。ところが入れない。試験という試験はすべて落ちてしまう。そうこうしているうちに、ぼくは学徒兵として連れて行かれてしまう。甲種合格です。50万人の学生兵の中で大学生というのは、わずか5万しかいない。あとは、専門学校・中学生です。中学は5年生まででした。ですから我々は、軍人の中では幹部候補生中の幹部候補生ですよね。
 ところが、その5万人の大学生の中で、これはうちの隊にはいらないと、たらい回しにされた挙げ句の果て、生き残ったのがこの私です。 (会場に笑いが起きる)
 まず、私は東京出身ですから近衛です。軽機関銃です。最も危ないところだね。軽機関銃隊が行くところは、前橋の予備士官学校。他には、満州・豊橋とあります。前橋が最も死んでますよね。私が優秀ならば前橋へ行っていたでしょう。私はどこの隊、どこのセクションへ行ってもいらないと言われ、今の横田基地に配属されてました。受け持ちは、戦闘機に砲を付けること、それか機関(エンジン)です。
 私は、エンジンのエの字も知らない。テレビが乱れたらなおすことも知らない。車が止まったらボンネットをあけてもどうしようもない。何の知識もないんだから。
 当然私は、戦闘機に砲をつけるのを選びました。何でそっちを選んだかというと、訓練期間がエンジンの方の7ヶ月に対して、3ヶ月だったからです。そして、『キの63』というB29を襲撃する砲4門(翼内2門・胴体2門)、おまけにいつ引き金を引いても自分が搭乗している戦闘機の3枚のプロペラを打ち抜かないで300m先の30cmの的に集中させるなんていう芸当は、逆立ちしたってぼくにはできない。当然落第です。(笑い)
 360人各部隊でうちにはいらないと言われたくずの中でさらに落第。
 自慢げに言っているけどそうじゃない。使命の話をしているんだから……。
(会場笑い)



          クズ中のクズは、実は、勲章中の勲章だった
                    《丹波哲郎



丹波 だから、合格した場合、ほとんど私の同期の者で正常に作動して、前橋の予備仕官学校から行った者は、軍曹の階級で、フィリピンへ渡って見習士官になって10日から20日の間に手榴弾自殺している者が多い。
 航空隊に行ったクズの中でも、成績のまだ良かった者は、潜水艦でほとんどやられている。私たち36人残ったクズは兵ではない。その時の階級は軍曹、座金の軍曹。いずれ幹部になる階級です。使い道がないので、軍隊はじまって以来の命令が出ました。

 目立たなぬように起居せよ (会場笑い)

 目立たぬように暮らせというのだから、死にようがない。
 すべて霊界の宣伝マンになるようにと方向付けられている。そこでもまだ、使命は気付かない。戦争が終わりました。なんたって立川(東京都立川市)にいたのですから、一週間で帰ってきました。
 それから、GHQ通訳になって逃げ回ることになる。
 外務省では、通訳を募集しました。昨日までは鬼畜米兵ですから、通訳のなり手がない。だから、外務省では困って大学の英語会話会をピックアップしました。私は中央大学時代、英語会話会に入っていた。英語を習いたいんじゃない。ただロッカーがほしいため。英語会話会と新聞部だけは願書を出せば入れてくれるんです。他の学会は試験がある。試験と言ったら大概ダメなんだ。(会場笑い)
 あとは運動部なんだ。だからぼくは半年くらいラクビー部に籍をおいた。今でも寄付をさせられていますよ。 (笑い)  あれは辛いから辞めて……。 (笑い)
 英語会話会でノタクラノタクラしているうちに戦争になった。外務省ではそんなことは知らない。肩書きはチェアマン(議長)なんていうのが付いていましたから「来い」の一言で面接。
 で、英語がしゃべれるかと英語で当然相手は聞いてきますよね。それくらいわかりますから……。
 当然英語で答えなくてはなりませんね。なんと答えたかというと「Just a litle bit」。
 この発音がみんな出来ないんだ。ところが、私は英語が出来て出来るんじゃない。中学の時カナダから帰って来た2才年上のほとんど日本語を忘れかけたヤツが、隣にすわったばかりに、耳がいいから彼の発音を難なく吸収してしまった。それが原因で、マッカーサー司令部の通訳を命じられた。 (会場笑い)
 2年間は何か聞かれたら地下室へ逃げる、トイレへ閉じこもる。(会場笑い)
 こんな生活に飽き飽きして、あんな贅沢ところを辞めるというのも、全部この霊界の宣伝マンとしての方向へ方向へと行っているんじゃないですか。そういうわけですね。
 こんなこともあり、私は30才半ばではっきりと自分の使命に気が付きました。
 私のように、使命をお感じになっている皆さんは幸いです。是非、それに向かってどうぞ邁進して下さい。これぞ生きるための一番大切なこと、使命に貴賤はありません。職業に貴賤がないのと同じです。



        ●質問2 運命とは決められているのでしょうか?
       


丹波  非常に難しいようでやさしい。それはまずはO.S氏の方からお聞き下さい。(会場は丹波先生が、O.S氏に回答をふったのでドッと笑いが起きる)


             まず自然の流れに自分をあわせる
                    《O.S氏


O.S氏 皆さんもよくご存知のように、この世の中は流れている。時間に流れがあるように世の中の流れですね。自分も同じように動いているんです。その世の中の流れと自分の流れがあった時に、運がいいとタイミングがいいということになります。
 運というのはタイミングのことなんですね。自分が世の中の運と合わない時、それは何なのかというと、世の中が悪いんじゃない。自分が世の中に合わせなかったわけです。合わすというのは、無理して合わそうと思っても合いません。世の中をよく見て、世の中と共に生きる自分をつくらないと自分が世の中を動かしているとか、自分が自分の我が道を行くという生き方をやっていますと、世の中とは合わなくなってくるんです。
 世の中をよく見て、自然の流れを自分の中と合わせていくとそうすると運はみんないいんです。
 世の中に運の悪い人は本来はいないんです。しかし、現実にあるのは自分が良かったらいいとか、自分流に人生を歩んで行くと、世の中とのズレが出てきて、それが運が悪くなっていく。タイミングが合わなくなってくる。こういうことだと思います。


丹波  私は、O.S氏のお話を聞いて、いちいちなるほどねと勉強になりました。  ただ宿命と運命とは大分違います。
 宿命というのは、みなさんが現在男性・女性。これは宿命ですね。宿命はかえられない。その中に寿命もあります。ですから、みなさんジタバタしないで下さい。
 宿命を寿命と置き換えてお話しすると意外にわかりやすいかも知れませんね。
 運命はなるほど、今O.S氏がおっしゃったように、その時に、その時の状態に自分を合わせる。船がたとえば大きく揺れたならば、それに逆らうと船酔いになる。だから寝ていれば船酔いになることはないでしょう。寝ていれば船はローリングする方向にさからわずに身をゆだねる。だから、船酔いしない。船の傾くまま、その時その時の時世・振動・勢い、そういうものに自分がうまく合わさったならば、その人は運がいいということになるわけですね。
 O.S氏、初めて聞きました。今度どこかで使わせてもらいますよ。 (会場笑い)

                                           つづく