丹波哲郎が語る「死後の世界の実相」

〜第22回〜 来世研究会全国大会から
《2002年6月掲載》



  今回のこのコーナーは、来世研究会(丹波主宰の霊界研究サークル)の全国大会
  から、抜粋して掲載しました。
  来世研究会の会員からの積極的な質問に対して、丹波哲郎が答えています。
                              (会員名はアルファベットにて表示)

    ☆ ☆ テーマ ☆ ☆

      1.この世に生まれてくる目的は何か?
      2.あの世のに逝った人々は我々のことを見ていますか?
      3.霊魂とは何か?
      4.永遠の生命とは?
      5.子供が14・5才で性格が著しく変わるのは何故か?
      6.人の運命とは既に決まったことですか?


     以上のテーマが、会場内で討論されました。
     その討論の一部を御紹介します。



  1.この世に生まれてくる目的は何か?


丹波 先ず、皆さんに伺ってみましょう。

N.T.会員 これまで15年勉強をさせていただいておりますが、カルマの刈り取りと思っております。

丹波 簡単に云えば、カルマとは前世の自分の犯した罪です。もう少し他に意見はありませんか。

O.K.会員 先日、「人間は何のために生きるのか」というテーマでNHKの番組がありましたが、若い人たちの答えがトンチンカンな話ばかりなのです。「目的は無いが死ぬのは怖い」とか、「死は無だ」と言う意見などが出ていたんです。
 一言で云えば、魂の向上を求めてきたのです。あの世は界(階)層社会、縦系です。
 あの世で自分の世界だけに居ると進歩がない。ところが現世では、いろいろな界層から来ている人の中で生きるということにより、もまれる事になります。それが魂の向上に不可欠なんです。逆に足を踏み外して、落ちてしまう人もいます。試練の中で生きていくことが、この世に生まれてくる目的です。

丹波 魂の向上、ピッタリだね。ところがここに難問がある。この世から去って逝くとき、肉体から出る幽体は仲間の元に返ります。しかし、因果律がかかります。霊界は縦階級。例えば六階からこの世に出て、6階以上の事をしないと元の六階に帰れないんだ。
 その場合、類魂の中から助ける霊体が出ることになります。この様に上の階から人間界に出ても元に戻れないものが居るんだ。その場合は仲間が時間をかけて引き上げようと努力して、落ちた者を助けようとするんです。これは、人間界で肉体を持っていたときの修行次第なんだ。
 シルバーバーチの様な高級霊から見た霊界は、人間界では表現できない。そこへ行こうと我々は努力するんだ。肉体を持っている以上百点満点は難しい、しかし、近づくために霊界研究が大切なんだ。肉体を持っているうちが勝負。人のために尽くすと云うことがよく分かるんです。魂だけでは磨ききれない。肉体を持って上達できるのです。
 自動車で云うと教習所でいくら本を読んでも運転は上達しません。車に乗って運転して初めて上達します。行動して初めて身に付くのです。このために車、つまり肉体が必要。



   2.
あの世に逝った人々は我々の事を見ていますか?



丹波 I.N.さんの旦那さんは亡くなっているんだったね。

I.N.会員 亡くなって9年になるんですけれども、最初私一人で生きていけるのかどうしようかと思いましたが、何とかここまでやってこれて良かったと思います。
 今は病気一つしないで生きて行けたのも、主人が私を見ていてくれるんだと思います。

丹波 向こうへ行ったらまた逢いたいでしょう。

I.N.会員 そうですねー……。(はっきりしない返事に場内には思わず笑い声が)

K.Y.会員 見ている、見ていないだけの問題なら見ています。しかし、四六時中(意識を)向けているかというとそうではありません。こちらが意識を働かせると向きます。
 肉体では目は前しか見えません。あの世では肉体が無いので全てが見えます。見ていてくれますが、都合の良いときだけ見ているわけではありませんが、見守ってくれている時もあります。
 何かを感じて、フッと止まって事故が回避できた時など「あっ、有り難いな」と意識すれば、もっと守ってくれるようになります。感謝が大切です。 丹波 ほとんど答えていただきましたね。向こうは距離、時間が無い想念の世界だから、瞬間に通じてしまうんです。 しかし、シルバーバーチなどの高い所の霊になると、すぐに肉体の世界に直接来ることや、通信することは出来ないんだ。途中を介する霊が必要になります。 冨士井天使 私は、怖いのが見えるんですけれど……。

丹波 どの様に見えるのですか?

F.Y.会員 15年前からフッと青白い顔が見えるんです。自殺者なのか…と思うんですが、キョロキョロしているんです。

丹波 何か言ってきますか。

F.Y.会員 怖いからそんな事は…。ただ迷っている様なんです。青白くて怖いんです。たぶん男の大人です。いっぱい見えるんですが、目を合わせるのはその内の一人なんです。

丹波 見えるときの体調は?

F.Y.会員 関係…ないです。

丹波 あなたの肉親で(霊が)見える等その様な方は…。

F.Y.会員 いません。金縛り(経験者)はいますが。

丹波 (金縛り体験者は)霊媒体質なんですね。これは遺伝が関係します。ミディアムですね。こういう人がいなければ、霊界のことは永遠に分かりませんね。
 霊媒体質だと見えてしまうんだ。東島会長は年中見えてしまうんで、それで倒れてしまうんだ。それも僕が居る時ばかりなので、何か僕が居ると霊界からのものをキャッチしやすい様なんだ。あまりにも多かったので、そのうち慣れてしまいましたよ。旅行先、サイパン島(太平洋戦争の激戦地)などでは日本兵が見えたんです。

F.Y.会員 今思ったんですが、私のはひょっとしたら兵隊なのかもしれません。

K.T.会員 人というのは日常無いものは全て怖く感じるものなんです。幼い頃から「こわい」というものが入って居るんです。だから普通見えないものが見えると、自分を守るために「こわい」と思ってしまうんです。
 でも、死んだ者は何も出来ないんです。さまよっている者を「恐い、恐い」で拒絶したらその霊は哀れです。自殺した人なら救ってくれる人を捜しているのです。
 霊媒体質の人は向こうも判りますから、すがって来るんです。ただ、悪いことは出来ませんので心配しないように。

F.Y.会員 有り難うございました。



   3.霊魂とは何か

  
(幾つかの意見が出ましたが、なかなか統一的見解が出ません)

K.M.会員 霊魂…その人の本質ですね。

丹波 以前犬に例えましたが、鎖に繋がれているのが魂で、放されているのが霊。繋がれているとは肉体のことです。

K.M.会員 先生は前に、ご飯と米で例えて話されました。元々同じだが生は米と言い、炊くとご飯になる。その様なものだと伺ったんですが…。

丹波 そんなこと言ったかい、うまいこと言うね俺も。

K.M.会員 霊界にいる間は霊。人間界で肉体があると魂。

丹波 なるほどね。他には?霊は向こうへ行ったならば姿形は自由。人間界の肉体は決まっていますね。霊魂とは自分そのものだから、その霊魂に合った磨き方が一番。どの霊魂も同じ修行とはあり得ない。
 宇宙に目を転じてみようか、地球が中心で太陽が周りを回っていると思い込んでいたら、いつまで経っても宇宙の説明(惑星の動き等)は出来ない。太陽に中心を置いて地球を見る(考える)と、なるほど地球が太陽の周りを回っているんだと納得出来るんだ。つまり想念を自分だけの所においていると進歩しないんだ。
 霊魂とは自在。肉体を抜け出すと初めて未来が見えるんだ。即ち予言が出来るんだ。肉体に入り込んでいる内は出来ない。スウェーデンボルグが自分の死を予言したことは、肉体から出ることが出来て始めて出来ることなんだ。



   4.永遠の生命とは

    (まず丹波先生による 類魂 の説明がありました)

丹波 永遠の生命を理解すれば人生街道に余裕が出来る。争いが無くなります。自分の事だけしか考えないようでは、魂の向上はあり得ない。即ち、向上するためにも永遠の生命を理解することが必要なのです。



   5.子供が15・6才で性格が著しく変わるのは何故か?

丹波 3人以上子供を産んだ方は解るでしょうが、子供がお腹の中にいるときにその都度食べ物の好みが代わりませんでしたか?
(会場内数人から返事有り)

 つわりが何故起こるのか、これは船酔いと同じです。船が傾く方に体が抵抗して、起こそうとするからおかしくなるんです。揺れに任せて寝ていればいいんです。つわりも同じ、中に居る子供の生前の好みが体調に現れます。妥協するようになればうまく行く。今まで食べなかったサラダをバクバク食べると旦那はびっくりするね。
 生まれてくるとき魂はどこで入り込むか。勝五郎の再生記では脇の下から入り込んだと記録されています。とにかく入り込んだ後で、この親の元では自分の修行にならない、違うぞと思った赤ん坊は勝手に帰ってしまうんだ。これを (会場から「自然死」の声有り)そう、全世界で医者が原因が解らないから自然死と言っているんだ。それを過ぎてしまうと、15才位になって次第にここは違う(両親)と感じ出すと親を殺しても帰ろうとする。
 この様な悲しい事件は日本では2件報告されていますね。これは憑依現象ではありません。



   6.人の運命とは既に決まったことですか?

I.K.会員 丹波先生は全て決まっているとお話しされますが、私は少々違うんです。



  I.K.会員は御自身の経験、信念を元に意見を述べられました。
  これに対してO.K.会員の解説等があり、大会は大詰めになりました。
                                      (次号に続く)