丹波哲郎が語る「死後の世界の実相」

〜第25回〜 丹波哲郎に聞く 2 来世研究会を語る
《2002年9月掲載》



   今回は、発足して15年を越えている「来世研究会」(初代会長 故東島邦子)
  について語っていただきました。


             ☆ ☆ 来世研究会について ☆ ☆

    
  ――新刊のエンサイクロペディア大霊界は、来世研究会の会報誌『すなお』の
     集大成と言う事ですが、すなおの歴史は来世研究会の歴史でも有ると思
     います。
     その初期に出版された丹波先生の本の中に、来世研究会を紹介する文
     が載っているのですが、その中で東島会長は「素質に著しい難点のある
     人は、かえって研究活動を阻害するだけで終わるであろうことは、言うま
     でもありません」と書いていますが、著しい難点と言う事は、具体的にすぐ
     判断出来るものでしょうか?



丹波 来世研究会に入りたいと言う人の中に、衝動的に「入りたい」と思う人も多くいると思います。それは、向いている人です。即ち霊界事情というものを、他の人よりもしっかりと記憶に留めている。
 留めているのは、どこに留めているのかと言う事は判らないが、どこか霊界の匂いのある者…、匂いのある者と言うのは、霊界についての潜在的記憶のある人です。まるっきり無い人は弾き返されてしまうでしょう。そう言う意味で言っているのだと思います。



  ――水に合わないと言うように、合わない者、全くの興味本位、好奇心だけと
     言う場合は、自然と弾かれていくと言う事でしょうか。



丹波 そう言う事だね、合わない者は自然と弾き出されてしまうだろう。



  ――では、研究熱心のあまりに、異議、議論等が白熱する事があると思いま
     すが、対立など会員同士であっても良いのでしょうか。



丹波 希望すべき事じゃないかな。霊界事情等と言うのは生半可な答は出来ない筈なんです。私自身が断定的に言っていても、間違っている場合もあると思います。 
 しかし、私自身がぼかした答え方をしているより、こうだと断定的に言った方がこれから研究する者には役にたつのではないかと思う。



  ――では当然研究者、つまり会員等は先生の研究、解答に対して疑問、質問等
     あっても当然だとお考えですね。


丹波 勿論当然です。疑問・質問・異なる意見、個々の研究成果は是非お寄せ下さい。



  ――霊能者同士は仲が良くない等と、霊能者自身も本に書いたりしていますが、
     それは何故なんでしょうか。



丹波 それは判らない。霊能者自身でも「我こそは」と思っている者もいるだろう。
 これから研究しようと云う者は聞く耳を持っています。処がある程度自分が霊的能力を持っていて、今迄もそう言う様な生活をしてきた者は、喋る口だけは持っていて、聞く耳は持たない方が居ます。聞く耳を持ってこそ、初めて研究というものは進むんです。



  ――霊能者同士の悪口の応酬と言うのは、先生としてはどう思われますか。


丹波 霊界研究という点からは、マイナス以外の何ものでもない。研究者としては接する必要はないでしょう。



  ――仲良くしてもらう方法というものは無いものでしょうか。


丹波 無いと言っても良いだろう。各自の自覚を待つほか無い。



  ――次も霊能者に関することですが、犯罪捜査等で、霊能力を使って解決と言
     うようなテレビ番組が有りますが、どうでも良いような事は良く当たり、それ
     なりに番組は進行しますが、結局決定打は無く終了します。
     霊能力を犯罪捜査には使えない理由と言うのがあるのでしょうか。


丹波 犯罪捜査に霊能力が投入されて、解決したと言う事例は枚挙に遑が有りません。全世界的に有ります。
 皆さんご存じのようにアメリカのフォックス家事件が有名ですが、あれもセールスマンが殺されたことを霊が訴えて、すぐには解決しなかったが、後に霊の言う通りに死体が発見されました。あれが公になった初めでしょう。
 あの事件は、霊界研究をこれから人間界で行って欲しいと言う、霊界の大きな目論見だと思います。本人、つまり殺された人や、霊と接した姉妹は何も知らない。
 とにかく事件を起こして、全アメリカ的に評判になり、知れ渡るようにすれば、それはすぐにヨーロッパにも伝わるから、これは全世界に伝わるようにと言う役目を持った者が、霊界から出て来たわけです。
 だからこの事件の犠牲者は、生まれ出る前に、人間界で殺される事は百も承知で出てきているのだと思います。ただ表面意識の上では、自分は殺される予定等と言う事は、知らなかっただろうけれども、結果的に於いては予定通り運んだんだ。殺された男(霊)はこういう事件が起きて、約50年後解決するが、犯人は捕まらないんだということまで予言しています。  



  ――アメリカ等では心霊事件に対して研究も有れば、インチキだという非難も
     あります。しかし、結果的には研究成果が残っています。でも、日本では
     マスコミ等霊現象を取り上げていますが、テレビ番組等でも結果的として、
     霊界から積極的に協力しようと言う意思が無いように思われますが……
     受け取り側、つまり制作者、研究者に問題があるのでしょうか。



丹波 世界的に見て、霊界研究が遅れているのは日本だ。残念な事だけど……。
 でも、この頃、例えば日本映画でも「千と千尋の神隠し」と言うアニメーションは世界的に当たっている。最近の日本の映画では空前のヒット作だ。
 あれは正に霊界映画です。最初のトンネルを通って別の世界へ入って行くというシーンは、幽体離脱の典型的な形だから…海外も含めて、霊界を扱ったり暗示させる作品が世界的に当たり、日本でもヒットすると言う事は、日本人自身も遅まきながら霊界の存在を認めだしたというか、感じだしたと言うか、そう言うところに霊界からの意識、応援が有るのじゃないかと思います。
 千と千尋は霊界ものだと感じないで見ている者もいるかも知れないが、少しずつ気が付いて行くことになると思います。研究者の我々は一発で霊界ものだと気付きます。



  ――現在日本では心霊治療を行う際に、患者として受け入れて治療と言う事に
     なると、法律に触れると言う事例、事件等が有りますが、施す方、受ける方
     にアドバイスは有りますか。


丹波 霊力によって治った場合は感謝されます。病状が悪化した場合に非難されると言う極単純なケースを言っているのだと思うが、外国では近代医学プラス霊力で治療しようと言う動きが普及してきています。大病院ほど取り入れてそう言う施設を持っています。  日本でも若干有るようですが、本格的には(法的にも)まだこれからなのかも知れません。でも、例えば針治療は初めヨーロッパでは受け付けなかったんです。今ではどこにでも有ると言うか、針の持つ奇跡的な力 には脱帽しています。それと同じ様に霊力で、患部を特定したり、治療法を教えたりしていることは※エドガー・ケーシーがすでに世界に示しています。
 私の息子は浜松でUFO(未確認飛行物体)と遭遇していますから、当然UFOを信じています。しかし、私はUFOを信じますかと問われれば「さーどうですかねー」としか返事出来ません。何故なら見ていないからです。でも、霊となるとロンドンでの遭遇体験から、文句無しに霊界の存在を確信しています。そう言う事では、体験者じゃないと理解するというのは難しい点はあります。
 私が何百編講演したって「そんなもんあるかい」と否定されれば、その人にはそれまでの話です。それくらい経験する事は研究の上で貴重だし、継続する力になるでしょう。

 ※エドガー・ケーシー (1877〜1945)
    米国の治療霊媒。
    無教育者だが、入神状態により、当時の専門医以上の力を発揮した。

  

  ――今後、特に研究を進めたいという霊界研究の中の分野は有るでしょうか。


丹波 特になんと言うことはない。全部が特にと言っても良い位で、まだまだ研究しなければならないことが沢山あります。  




           以上、丹波先生から「来世研究会」についていろいろと伺いました。