今月のゲスト 秋山眞人さん


 【第
40回】 《2003年12月 2004年1月 年末年始合併号


   この対談は、平成8年 テレビ東京 『丹波哲郎の不思議世界』の収録時に
   行われたものです。
   前回に引き続いて、超能力研究家の『秋山眞人』さんです。
   輪廻転生は我々人間だけでなく、他の物質(土)も生まれ変わっているという、
   非常におもしろい内容です。
   あなたのそばにある様々な物品は、あなたの傍にあるべくしてあるのですね。
   この対談を読むと、そう実感します。


              前世を確信した

丹波
 秋山さんの、前世についてのお話があるようですね。

秋山
 はい。案外、能力者といわれている人達は、自分のことは判らないんですね。
 例えば人様のオーラが見えたとか、前世が判ったとか、他人ことは透視を行ったことがありますが、自分の前世について判ったのは、つい最近ですね。
 それは、あるキッカケによって見えたんです。。

丹波
 あるキッカケとは?

秋山
 信楽焼(しがらきやき)のカップで、コーヒーを入れてくれる喫茶店がありまして、コーヒーを飲んでいたのです。
 すると突然、映像が強烈にパーンと広がって、現実の光景よりはるかに強いんです。初めての経験でした。
 そうしたら、イメージが浮かんできたのです。
 自分が農業をやっていて、畑を鍬で耕しているのです。あまり裕福じゃあ無かったんです。服装は、継ぎ剥ぎがありましてね。一生懸命耕しているわけです。
 そうして、あぜ道に腰掛けましてね、畑の土を握って嬉しそうに眺めている光景が見えてきたんです。
 そうしたら、イメージの自分と、こっちの私自身の意識が行ったり来たりするんですよ。
 明らかに感覚として、それは「自分の前世である」という実感が湧いてきたんです。

丹波
 前世はお百姓さんだったということですね。

秋山
 そうです。更にショックを受けたのは、現在の自分に戻った瞬間に、その時畑で握った土が、コーヒーカップの信楽焼の土だったと判ったんです。
 土も生まれ変わってここに来て、僕に前世を教えてくれたんです。

丹波 凄い体験だ。人間というのは、実に微妙ものなんだね。

秋山
 環境にある物質は、みんな自分と関わり合い、因縁を持って、いろんな機会に生まれ変わって、また出会いがあるのですね。

丹波
 そう、関わり合うのは、人間だけじゃない。物も生まれ変わるんだね。それを証明する貴重な体験ですね。
 それと秋山さんの凄いのは、大概の人が前世の話しをする時は、「私は○○王だった」とか「私は△△城主だった」と、たくさんのクレオパトラや、アレキサンダー大王などが登場してくる。
 自分の前世を語るとき、ほとんどの者は、自分にとって都合の良い人物を語る。
 しかし、秋山さんの場合は、自分の前世を「百姓」だったと言っている。これは本物だろう。
「私の前世は、横町の隠居だった」なんて言う人は一人もいないんだ。有名人ばかり同じ奴が何人も出て来る。ほとんどはデタラメも良いところだ。
 自分の前世をお百姓と言ったのは、あなたがはじめてだ。

秋山
(笑)あんまり裕福じゃあなかったんですが、楽しかったようです。それで、自分が救われた気がしたんです。



          闇を照らす霊界研究

丹波
 ところで、霊界の知識がない人、死んだらそれで終わりだと思う人は、私は大変に勇敢な人だと思いますね。
 全然何も知らないで逝くということは、裸で戦争に行くようなものです。

秋山
 「恐れを捨てよ」というと難しいことかも知れませんが、努力は必要かも知れませんね。
 何故死を恐れるかと言えば、それは「知らない」からなんですね。

丹波
 その通り、「知らない」から「恐い」んですね。

秋山 暗闇、海の底、霊の世界、人間の心、見えないから判らない。だから恐いんですね。少しでも理解できるように努力すること、これは人間にとって非常に重要な作業なんです。

丹波
 たとえば、入ったことのない洞窟に、懐中電灯も持たずに入るのは、本当に勇気がいりますね。
 ところが、出口が分かっていて、抜けたらそこには素晴らしい世界があると知っていれば、何の恐怖もなく楽しいことこの上ない。
 それを知らないから、死に対する恐怖を持つのだ。死ぬのが恐い者が多いから、生きているときに、自分のことしか考えられないんだ。
 だから、生命が永遠だと皆が理解できれば、世界は平和になるんだ。

秋山
 「知らないから恐い」
 この気持ちがひどくなると、攻撃したい、攻めたいという想いにすぐ変わるという訳ですね。
 恐れないように理解しようとすれば、対立はなくなるんです。それは素晴らしいことです。

丹波
 ところで、秋山さん自身は、霊界と超能力をどう位置づけていますか?

秋山 霊的な世界からいろんな意味や経過があって、その世界のものが、この世にこぼれ出てくるいろんな現象があるんです。

丹波 「こぼれ出る?」 上手いことを言うね。

秋山 溢れてこぼれ出るいろんな滴(しずく)がありまして、能力はその滴の一つだと思います。

丹波 その通り、天才というのは人間界だけじゃ説明が付かない。
 才能は、山積みされた何代かの才能、いわゆる類魂ということですね。

           (類魂については、ここでは説明を省略します)

 秋山さんの才能、霊能力は、秋山さん個人の体に入っているだけじゃあなく、たくさんの霊界の才能の一部分がこぼれて入っているんですね。
 これには、類魂という考え方が理解できないとチンプンカンプンですね。

 本日はとっても素晴らしい話が出来ました。又お会いしたいですね。

秋山 こちらこそ、ありがとうございました。

                                          (おわり)