横尾忠則プロフィール
横尾忠則さん
 美術家 )
   
 

 【第33回】 2003年5月掲載用

   今月もお客さんは、このサイトですっかりお馴染みの横尾忠則さんです。
   以前、丹波邸に遊びに来られ、4時間に及ぶ霊界談義となった時の様子を
   御紹介しています。今回は横尾さんの貴重で面白い霊的体験談です。


           ホテルでの体験

丹波 あなたの話を(体験談)講演会ですると実にウケるんだ。

横尾
 大げさなんですよ丹波さんは。

丹波
 いや、そうじゃないって。勘違いもあって訂正すべき所もあるかも知れないが、あれは凄い話だよね。

横尾
 ホテルで目覚めて新聞をドアの下から取ろうとしたら、ドアの外が見えたのは本当です。

丹波 女性が歩いてたんだよね、廊下を。

横尾 いや、立っていたんです。歩いてた訳じゃ……。

丹波
 まあ、良いじゃない、女性が二人いたことは間違いないでしょう。

横尾
 そうです。なんか自分のルームナンパーを探しているようでしたね。

丹波
 その女性のプロポーションが実に良かった。

横尾
 また、そう言うから誤解されるんですよ。そうじゃなくって持ち物に目が行ったんですよ。一人はショルダーパッグ。一人はハンドバッグ。そういうものが目に入ったんです。僕は室の中にいるのに外の女性が見えたんで慌てて寝間着の乱れを直したんですよ。ドアがあるから内から外、外から内は見えるはずないのに……。

丹波
 ドアは閉まっていたんだね。

横尾
 勿論です。それで、もう一度新聞に気がついて取ろうとしゃがんだら、やっぱり外の女性が見えるんですよ。でも僕は彼女たちを見ているのに、正面にいる彼女たちは目を合わせないんです。その時です。『あっ僕は死んじゃったんだな』と思ったんです。

丹波
 大体あっているじゃないか。

横尾
 イヤ、女性そのものが気になったと言うことはないんですから。ちやんとみなさんに言って下さいね。



     
    ドアを通り抜けた!

丹波 あっ、そうなんだ。(笑いながら)判ったよ。ただあなたの場合その後自分を見ているんだよね。

横尾
 そうなんですけれど、先ず外へでてみたんですよ。

丹波 ドアを抜けて?、廊下へかい。

横尾
 そうなんです。その時はもう女性はいなかったんですが、掃除のおぱさんがワゴンを止めて横にいたんです。そこでおばさんの肩をポンポンとたたいたのに気付かないんです。そこで次に首を絞めるようにしてみたら、慌てて逃げていきましたよ。『あー、おぱさんは僕が見えずに感触だけで驚いたんだ。これは、僕は死んだに違いない。早くなんとかしなくっちゃ』こう思って、自分のベッドヘ戻ったんですよ。そしたら自分が寝ている姿があったんで、パッと自分に飛び込んだんです。

丹波 そしたら生き返った?

横尾
 ええ、目が覚めました。でも、この体験は夢で見たものとは感覚が違うんです。ハッキリしていますね。

丹波 夢とは確かに違うようだね。幽体離脱ではそんな事が簡単に出来るんですよ。それでどうしました?

横尾
 新聞を歩いて取りに行きました。

丹波 ハッハッハ(大笑い)いや、おもしろいね。本当はもっともっといろんな体験があるんだろうけれど、女優の岩下志麻なども霊感が強いようなんだ。

横尾
 えーそうなんですか。女優さんは感性の強い人なんでしょうね。

丹波 彼女の話も凄いよ。あの洞爺丸事件(どうやまるじけん)に絡んだことだからね。これは次の機会に残しておきましょう。

横尾
 そこまでいって、そんなー、殺生ですよ。

丹波 これから、ちよっと仕事があってね……。

横尾
 仕事ではしかたないですね。じゃあ必ずまた伺いますからお願いしますよ。

丹波 ああ、いつでもいらっしゃい。


   洞爺丸事件とは?
   1954年9月26日、荒れ狂 う台風の中で五隻の青函連絡船と1430名の命が函館
   の海に消えた― 日本海難史上最悪の惨事となった「洞爺丸事件」である。