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【第55回】 《2005年8−9月号》 平成8年、テレビ東京で『丹波哲郎の不思議世界』が放送されました。 この番組は、ゲストの不思議な体験を聞き、丹波哲郎が解説していく内容でした。 番組の内容を日本文芸社から出版しました。 『本当にあった霊体験・臨死体験17人の証言』というタイトルです。 その17人の体験談を、抜粋し御紹介していきます。 以前も一部御紹介した内容もありますが、再度詳細に掲載していきます。 対談形式ではありませんが、お許し下さい。 誰にもある能力を超えた〃別の能力〃 〜秋山眞人さんの体験〜 超能力は「集中力」「イメージ」の世界 秋山 「人間は凄い能力を持っている。ボクはこの能力に非常に興味があります。この能力とは、計算の能力とか記憶の能力などと異なるものです。そうした能力の範囲を超えた別の能力が、誰の中にもあるのではないかと思うのです。 では、普通の人がそれを活用できないのはどうしてなのか。私の場合は、その能力のスイッチを切るトレーニングをした。逆に、スイッチを入れることもできる。では、どうやったら普通の人が、自分の能力にスイッチを入れることができるようになるのでしょうか。 この種の能力は、みんなに与えられているんですね。しかし、いろんな事情があって、その上にフタがしてあるのです。このフタは、人によって3枚の場合もあれば10枚の場合もある。これをいかに引き算していくか。その作業が大切になります。 たとえば、5枚のトランプのカードを伏せて並べます。どこかに1枚だけハートのエースが入っている。それを当てるわけです。 普通の人は、こうした直感力を試すゲームになると、最初からどれがハートのエースなのだろうと探そうとする。当たる確立5分の1です。難易度が高い。つまり、最初から難しくてリスキーなことに挑戦するわけである。だから、当たることよりも当たらないことのほうが多くなるわけです。 私はこれを、引き算でやればよいのだと思いました。ハートのエース以外の4枚のカードを、一枚ずつ楽しみながらめくっていく。そういうトレーニング方法を思いついたのです。最後に1枚残すのも最初に1枚引くのも、確立は同じ。でも残す方が気楽な気持ちでやれるわけです。リラックスしてハートのエースはどこかな、と認識できるようになる。これを実験したら、2時間ほどでけっこう多くの人が、最後の一枚、つまりハートのエースのカードを残せるようになるんです。 このように能力は、リラックスしているときに出てくる。だったら、リラックスしたイメージなり状態なりをいかにして作り出すか。これは、その人のイマジネーションにかかっているんですね。それが能力の出方を決めているのです。 結論を言えば、種注力。これが勝負になります。 集中力が高くなれば、能力が勝手に出て来るんです。人間、生きるか死ぬかという状況に追い込まれれば、誰でも物凄く大きな集中力がわきます。しかし、そんなことは誰もがいつでもできるわけではありません。これはあくまでも、いざというときの集中力。そうではない集中力を発揮させるメニューがある。 それは、瞑想です。瞑想で、心を静め、呼吸を整え、リラックスして目的に対するイメージを浮かべられたときに、能力は勝手に働いてくれるのです」 イメージトレーニングも瞑想の一種 丹波 「スポーツ選手の間で盛んに行われているイメージトレーニング。リラックスしてよいイメージを頭の中に浮かべる。これも瞑想の一種である。 秋山眞人さんがいう〃能力〃を出すために、瞑想は非常に大切になる。だが、長くやってはいけない。1日せいぜい10分前後やればよいのである。 瞑想とは、秋山さんの言うように、もっともリラックスした状態を差す。だから、これをやる場合は、身に着けているものを全部取り去ってしまったほうがよい。裸がもっともよいのだが、着けても寝間着1枚程度。体をまったく締め付けない状態で、寝室などでゆっくりとラクな状態でやる。もちろん一人である。アグラをかくもよし、柱に寄りかかってもよい。 ひとくちに瞑想と言ってもいろんな形がある。100種類も1000種類もある。要は、その人の好み。自分が最もラクな形でやればよいのである。 瞑想の本質は「自分はいったい何者なのか」ということをはっきりとつかむところにある。そのためには瞑想するとき、自分は何をすることで人に尽くすことができるのだろうか、ということをボンヤリと考える。 自分が明るく振る舞えば、周りの人が幸福になる。もしそうなのであれば、ゆっくりと肩の力を抜きながら、「明るく すなおに あたたかく」振る舞おうとイメージする。そうすれば、自分自身の魂が正面に出やすくなる。自分の魂は何者なのか。自分の魂の歴史は何なのか。そうしたことが、瞑想で体がラクになったとき、つまり我欲から離れたときに出てくるのである。 こうしたことがわかるのも、瞑想で集中力が高まるからだ。そう、その時点で〃能力〃が現れているのである。 秋山 「スプーン曲げもイメージ。スプーンは柔らかいものというイメージをパッと浮かべられれば、その瞬間にスプーンはくっと曲がります。 もっとも、スプーンが曲がらないからといって、その人に超能力がないということにはなりません。私は、ロシア、南米、中国など、世界中でいろんな能力者に会っています。ほとんどの能力者は、スプーン曲げなんかできません。でも、空が飛べる。手をかざしただけで病気を癒すことができる。企業から相談を受けると、どんな分野でもすらすら専門用語が出てきてコンサルタントできる。道具を使わなくても鉱脈が発見できる。そんな能力があるのです。 たとえば、鉱脈が見える能力者は、石が好きだったりするんですね。自然の環境が好きだったり、地球が好きだったりする。能力は、好きなものに働く。これがその人の天分なんですね」 未来予知はなぜできるのか 丹波 秋山眞人さんは、企業家からいろんな依頼を受けて自分の能力を発揮している。企業家は、彼の「先を見る」能力に頼るのである。 こうした予知能力はどこからくるのか。 私は常に「死はない。生命は永遠である」と言っている。永遠ということになれば、私たちの世界はこの世だけではなくなる。この世とダブルもう一つの世界がある。それは、無死無生というような、永遠の命の世界である。これが霊界であることはあらためて言うまでもない。 秋山さんのような超能力者は、いろんな能力をそこから吸い取ってきている。その中の一つが、予知能力なのだ。 あらためて強調しておくが、なにしろ、霊界には過去も未来もなく、すべてが現在なのである。この世で何年か先に起こることは、霊界では「現在」起こっている。だからこそ、未来予知ができるのである。 秋山さんをはじめとする超能力者は、きわめて貴重な存在である。なぜなら、私たちこの世の人間に、その能力を通じて霊界の姿を見せてくれるからだ。さらに、彼らの能力に刺激を受けて、自分の能力に目覚める人もいる。そんな人が増えれば増えるほど、この世の平和は現実に近づくのである。 (つづく) | |
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