【第48回】 《2004年11〜12月号掲載》

     
  ゲスト ダーティ工藤さん
(映画評論家・監督)

   この春出版した『大俳優 丹波哲郎』(ワイズ出版)の中で、霊界研究に触れた
   部分を多少修正して御紹介しています。
   対談相手は、この本を編集した「ダーティ工藤」(映画評論家・監督)さんです。


       霊界の宣伝マンと霊界映画 癸


工藤
 霊界には宗教も、国境もないと言っていましたが、人種はあるのですか?

丹波 人種もないんだよ。『奇跡の輝き』(1998)というアメリカ映画を知っているだろう。主人公の娘が、アメリカ人にも関わらず東洋人で現れたり、息子が黒人で現れたりしましたね。霊界研究をやっていないと全く理解に苦しむだろう。
 しかし、あれが霊界なんだよ。姿形は自由自在なんだ。

 
工藤 その他いろんな霊界映画がありますね。


丹波 ああ、そうだね。コナンドイルを題材とした映画があったね。
『フェアリーテイル』(1998)という作品だ。
 森の妖精が遊んでいるのを、子供が写真に撮ったことが世間に知れ渡り、英国中の話題になったという実話を元にしている映画だ。
 しかし、その妖精の真偽については、晩年その少女は嘘だと言っている。近代心霊主義の出発点となった、あの有名な『フォックス家事件』(1848.3.31)のケイトという娘も、晩年になってから「霊の音は、自分の間接を鳴らしたのだ」と言っている。
 まあ、そう言うものも含めて霊界研究なんだね。

工藤 丹波さんは霊界の宣伝マンといっていますが、まさにそうですね。

丹波 私の活動は、国内だけに留まっていません。私が半分自動書記のようにして書いた『死はこんなに気楽なものか』(中央アート出版社)という本は、中国語に訳されて、台湾で出版しているよ。これは正式に契約して出版している。印税も送ってきたよ。
 また、海賊版なども中国で出回っている。学研からだした絵本がそのまんま中国語に訳されて売られているのを、私の知人が買ってきたよ。

工藤 それはひどいですね。

丹波 いや、私は怒らない。私は宣伝マンなんだから、私の書いたものが、どういう形であれ各国に広がっていくのは大歓迎だ。

 それから、霊界映画では『シックスセンス』(1999)・『アザーズ』(2001)なんかは上手いやり方だと思うな。
 私は霊界そのものを描こうと思ったから大変だったよ。

工藤 
話は戻りますが、霊界には宗教がないといっていましたが、全く関係はないのですか?

丹波 なくはない。私は大本教については、ヒイキメに見る傾向はあるんだ。大本教の出口王仁三郎の弟子が「浅野和三郎」(日本心霊研究の祖といわれる人物)。その他「生長の家」「真光」なんていうのも出口王仁三郎の弟子。だからあの系統は、霊界について知っていると思っている。

工藤 ところで、乃木大将の霊界通信と前に言ってましたが、詳しく教えてください。

丹波 あれはね、浅野和三郎の息子の浅野新樹というのが、25歳の若さで中国の大連で死んだ。その後霊界通信をジャンジャン送ってきたんだ。『新樹の通信』(潮文社)に詳しくは出ている。
 その中で、霊界で乃木大将と親しくなるんだ。乃木大将と一緒に霊界の富士山も登っている。
 軍神乃木大将は、昭和8年、新樹を通じてこのように通信してきた。
「日本は、絶対にこっちから戦争を仕掛けちゃいけない。必ず負ける。その負け方もひどい」

工藤 
霊界通信というのは誰が受けるんですか?

丹波 通信をキャッチするのは霊媒がキャッチする。霊媒以外ではキャッチはできない。霊媒というのは通訳みたいなものだ。
 乃木大将は、霊媒である母親に「絶対に戦争を仕掛けちゃあいけませんよ、やったら必ず負けるよ」というのを伝えたかったんだね。
 ここでポイントは、霊界には時間がないということだ。
 過去・現在・未来がすべて全部現在なんだ。未来に起こることは、全部
現在だから……。未来に起こることは、全部現在として現れてくるんだ。

工藤
 というこは、時間の観念がない?

丹波
 ないないない。だから予言というものが成立するんだよ。ノストラダムスなんか当たり前の話なんだ。

工藤
人間界へ来ているのは予言だけど、霊界にとっては予言じゃあないわけですね。

丹波 そう、現在なんだね。未来に起こることが、現在起こっている形で霊界では現れるんだね。
 だから乃木大将の目には、もう日本が戦争を仕掛けた場合には、必ず負けるという映像が出てくる。それをこの世でキャッチして書き留めて置いたわけだ。
 それを当時の警察が踏み込んできて全部持っていってしまったらしい。

工藤その霊界通信はもう焼却されてしまったんですかね

丹波 でしょうね。今言ったように、霊界では未来に起こることがきっちりと分かる。
 バルチック艦隊の話はスゴイ。秋山参謀はうたた寝している時に、バルチック艦隊が二列で、2列で来ることは有り得ないよ。攻撃されやすいからだ。しかし、半分の時間で渡りたかったんだね。また、津島から来るか津軽から来るかも分からなかったが、もし、日本の艦隊を2つに分けたらかないっこないんだ。丁か半かだった。
 秋山参謀は、津島海峡の島影を霊夢としてみたんだ。
 それを東郷大将に進言する。東郷大将が霊媒体質だったんだね。「そうか!」と少しも疑わず、対馬海峡から2列で進んでくるバルチック艦隊を想定して、訓練した3日目に来たという。だからあっという間に勝ったんだね。

工藤霊界通信というのは、常に投げ続けられているのですか?

丹波 常に投げられてるけれども、受け取れる霊媒というのが限定される。

工藤
丹波さんご自身は、霊媒体質じゃないんですか。

丹波 僕は違う。霊媒体質じゃあないからね。
 でも、とても楽しい時間が持てたねえ。また、霊界談義しましょうよ。

工藤丹波さんもこれからも身体に気を付け、頑張って下さい。ご活躍期待しています。

                                         (終わり)