【第37回】 2003年9月掲載用  
ゲスト 池田貴族さん

   この内容は、平成8年 テレビ東京 『丹波哲郎の不思議世界』 の収録で
   行われてものです。
   今月は、故池田貴族さんとの対談を御紹介します。
   癌と闘い続け、短かい人生ではありましたが、見事に使命を達成されて、
   霊界へと帰えられました。
   霊界の存在を多くの方々にお伝えした構成は大きなものでした。
   短い間でしたが、本当にお疲れ様でした。


         本当はミュージシャン


丹波 池田さんは、お化けと親しいそうですね。(笑い)

池田
 最初はロックミュージシャンとしてのこだわりがありました。が、それが自然なら(霊的な話題になること)しょうがないと割りきりましたね。
 実は、霊界については、小学校の頃からずっと研究していました。

丹波 かなり早くから研究を始めたんですね。

池田
 
母が霊感の強い人で、父も真言密教のの僧侶だった関係もありまして……。

丹波 家族ぐるみなんですね、もっとも霊媒体質は遺伝だとわれていますからね。

池田
 
僕自身は、運動神経のようなものと考えています。足の速い親の子は、やっぱり早い場合が多いですものね。

丹波 そうだね。うまい例えだね。



       子供の頃から見えていた

池田 子供の頃は、近所の幽霊屋敷に調査に行ったりしましてね。他の子は聞こえないのに、僕だけうなり声が聞こえたりしたんです。

丹波 うなり声?

池田
 
はい、苦しんでいる声というか……。

丹波 苦しんでいる声……、まあ地獄系でしょうね。

池田
 
うなり声に限らず、あえぎ声、叫び声はよく聞くんですよ。ある病院の跡地でロケ(撮影)中、スタッフ一同、女の「キャーー!!」という叫び声を聞きましてね。

丹波 ほうー 。私も交霊会に行くとね、そういうような声を聞く場合がある。日本には交霊会をやっている場所は極限られてしまうが、英国・アメリカでは多くのところで開催されているんですよ。

池田
 
子供の頃、狐狗狸(コックリ)さんみたいな遊びをしました。

丹波 コックリさんは交霊会とはいえないね。あれはお遊びで、極くだらないものですね。絶対にやってはいけないものです。
 本格的な交霊会は、 アメリカよりやはり英国ですね。一般向けの有料公開のものは、インチキが多い。信頼できる交霊会は、家庭でやるものが多く、5〜6人から10人ぐらいの参加者で、その中に一人でも疑いを持っている者がいれば、現象は起こりにくくなってしまう。
 全員の気持ちが一致しているときは、非常に良い現象というか、ハッキリしたものが出てくる。

池田
 
僕も数ヶ所で、降霊実験会を行ったんですが、公開実験だった為、難しい面がありましたね。
 その場では多少の変化はあったんですが、会の終了してから、霊が控え室に現れたりしましてね。
 「呼んだでしょう、私を?」とか言われました。
 恋愛にまで影響することもありました。



         霊に恋愛を邪魔される

丹波 ほう、それは面白いですね。どんな風に影響したんですか?

池田
 
女の子と親しくなると、その女の子に霊現象が起きるんです。
 具体的には、背中を突っつかれたり、ドライブしていると、フロントガラスに知らない女の子が映ったりして……。
 「これは、僕だけしかみえないんだな」と思って横の女の子を見ると、金縛り状態でふるえていました。
 その頃「あなたの恋愛を邪魔する霊がいます」という手紙を、何人かの霊能者から送られてきました。

丹波 池田さんを狙って攻撃してくるというより、霊を引き寄せる磁気のようなものを持っているから、現れやすいんだね。

池田
 
その上、仕事でよくミステリースポットへ行かされたりするんですよ。

丹波 それは大変だねえ。
 アメリカでこんな事件があった。ある飛行機会社で起きた事件だが、操縦士の制服を着た人が旅客機の客席に乗っていた。制服を着ていたから、恐らく出入りはフリーパスだろう。しかし、客席にいるのだから大変だね。
 それで、スチュワーデスが機長に報告するんだね。
「変な乗務員がいます」
 副操縦士が出てきて、「あっ○○さん」といって握手までしたそうだ。
 でも、それは幽霊なんだ。見た目は肉体のまんまいるんだね。そしてトイレに行ってそれっきり。次に現れたのは、飛行機の窓の外、中を見ていたそうだ。
 その人物は、墜落した飛行機の搭乗員だったんだ。しかも幽霊が現れた飛行機は、墜落した飛行機の部品を再使用した機体だったんだね。

池田
 
パーツに念が残ることはよくあるそうです。ジェーム・スディーンの事故車にまつわる話もありますね。事故車を運んだトラックも事故を起こしたり、部品の一部を使用した車も事故にあっています。
 また、ロンドンのタルボットホテルの資材は、処刑された女王のいた城の廃材を使用したんですが、呪われた城の資材を使ったため、幽霊が出るので有名になりました。

丹波 物に何か執着するんだね。まだまだいろいろとありそうだね。

                                          (つづく)

                 ※来月はこの続きからです。「池田貴族さん」