岩崎ひろみさん
( 女 優 )
江原啓之さん
(スピリチュアルカウンセラー)
   
 
 【第10回】 2001年6月掲載用

 
   《今月は、テレビ朝日『痛快! 三匹のご隠居』で以前丹波哲郎と共演した、
    女優の岩崎ひろみさんと、スピリチュアルカウンセラーの江原啓之さんです》

 ●交霊会とは何か?

丹波 これは一寸難しいよ。江原さんの独壇場ですね。

江原 交霊会、耳にはしてもなかなかなじみが無いでしょうし、降霊会と書く事もあるのですけれども、基本的には霊と交わると言う事で、コミュニケーションをとることです。これは丹波先生が仰る通りフォックス家事件(1838年)以降様々な実験会と言うことが行われていて、そこで初めて誕生したのが「霊媒」と言う事ですね。私もスピリチュアルカウンセラーとか霊能者と言いましたけれども、日本語で言うならば霊媒にあたるんです。これは英語でミーディアム、媒体ですね。 丹波 真ん中と言う事だね。即ち人間界と霊界との仲介者となるわけだ。


丹波 霊媒はミーディアム、真ん中と言う事だね。即ち人間界と霊界との仲介者となるわけだ。

江原 そうです。
 そのような人が実験会によって誕生したわけなんです。
 では、霊的な世界が有るならばその霊的な世界の人達とコミュニケーションをとって、学んでいこうと言うことになったんです。そこから始まったのが「ホームサークル」なんてイギリスでは言いますけれど、霊媒が物質現象であるか、もしくは精神的心霊現象の2つに分けられるんです。
 物理的心霊現象というのはエクトプラズム、霊が物質化してよく写真とかで見たことがあるかもしれませんけれども、そうやって出てきてコミュニィケーションをとります。
 もしくは、精神的心霊現象と言って、私の霊が精神的霊媒となって、私しか知覚できないんです。そういったものに私の身体を貸しまして、会話をしてコミュニケーションをすると言うことなんです。

丹波 例えば、私の女房殿を呼んで貰いたいと言えば出来るわけですか。

江原 こういうサークルの場合はですね、サークルを司る高級霊団が居ます。そういう高級霊団が司会者となりまして、必要と有れば用意されるわけです。

丹波 正にその通りだね。向こう(霊界)の方から見て必要と有れば、と言うわけだね。そんなことおもちゃにしてはいけない、その様なことになったら出来ないと言うことだ。

江原 そういうことです。

岩崎
 その時、江原さん自身の精神というか、意志は何処に有るんですか。

江原 私自身は、肉体に幽体とか霊体と重なって有るわけなんですけれども、私のイメージとしては、グーと縮めて行くんです。

岩崎 体内に有ることは有るんですね。

江原 そうです。だけれども逆に私を霊視する人が、外れていた(離れていた)と見る人もいます。だけど私のイメージとしては、トランス(入神)にはいるときは、ドンドン自分自身を小さく魂の状態に持っていくのです。

丹波 小さくしていくと、幽体が現れ、ドンドン小さくすると霊体が現れると言うことですね。

江原 そうです。そして自分自身がトランシーバー、もしくは電話機といったものとして受信、もしくは霊魂が入り込むんですが、譲ることによって霊言、これはトランストークと言うのですが、自分自身の口頭気管を使って霊が会話をするわけです。

丹波 それは浅野和三郎夫人の多慶子さんが、新樹の霊界通信を受信しましたよね、あの方法ですよね。浅野和三郎さん自身は霊媒体質じゃ無いんだ、あの人は研究者なんだから。奥さんが霊媒体質なんだ。声までは変わりません。

江原 (自分の喉を指して)この口頭気管を使いますからね、だけれども話癖というものがありますので、口調なども不思議なことにそのままそれが出てきます。

丹波 自動書記でも、カミンズの霊界通信などは短冊のような物にものすごいスピードで書くんだ。五十人位の霊界通信を受けるんだが全部字体が違うんだ。皆有名人で書体が判るんだ。


  ジェラルディン・カミンズ嬢(1890〜1969)
    アイルランド出身の有名な霊媒師。再生やカルマの法則の立証に貢献


江原 自動書画という物もありますよね。画風が全部変わるんです。

丹波 亡くなった人の筆跡、画風、声帯を使ったときのニュアンス(感情などの微妙な差違)女性の霊なら声帯は男のものを使っても話の口調は女性になってくるわけだね。

江原 まるで、人格が入れ代わったように見えるはずなんです。

丹波 江原さんに是非やっていただきたいですね。

江原 ハイ、是非。イギリスであれば、シルバーバーチの霊訓であるとか、日本でも色々あります。だけども文献で知ることは出来るんですけれど、実際に交霊会を見ると言うことは、なかなか無いし、交霊会を行う実験霊媒も少ないんです。私は、実験として霊界からのコミュニケーション、そしてデモンストレーション(実物宣伝)として、死後の世界が有るという確信を皆様に持っていただきたい。でもどんなものを見せても、その人自身の魂の目がそれを見なければ駄目なんですよ。それ(交霊会)を通して皆様の魂に、どの様に訴えられるか、感じるか、そういう事のために私は日々霊媒として定期的にやっているわけです。

丹波 交霊会の場合、然るべき者が居ないとやってはいけないと言われていますが……。

江原 参加者が、ある程度霊的な世界のことを自覚していると言うか…。

丹波 不真面目な者が居ると駄目です。

江原 そうです。まあそうで無い人がたとえ一人居たとしても、その場では真剣に立ち会う気持ちを持っていただきたいです。

丹波 例えば、僕はいつか話をしたロンドンのドージェスターホテルで、幽霊三人に遭いました。それが今でも宝物なんだ。これ無くしては活字だけの勉強じゃ揺らぐんだ。ところが交霊会で、例えば私の女房殿が出てきた場合、江原さんの声帯を使っても女房の話っぷりと言うのは判るわけです。そうすると、霊界でこういうふうに生きていると言うことが痛切に伝わるわけだ。
 でも、これは俺だけのことなんだ。だから霊界が現存するという証明にはならないんだ。でも私は霊界の宣伝使だから、江原さんから女房の霊界での存在をキャッチした場合には、宣伝使としての仕事ぶりが違うんだ。

岩崎 自信にもつながるんですね。私も霊を見たことは有りますね。でも、そんな怖い思いをしたことが無くって、あっ居るんだなと……。 (一同笑い)

江原 スピリチュアリズムでね、波長の法則というのが有るんですが、例えばおどろおどろしい霊ばかり見る人って居ますよね。そういう人は自分自身の波長の中におどろおどろしさが有るわけなんですよ。低い霊とよく言うんですけれどね。ですから、自分自身が常にポジティブ(積極的)で明るい、しっかりとした波長を持っていると、気持ちの悪い霊は一切見ないわけです。

岩崎 私がこれまで見たのは、子供が楽しそうに遊んでいたりとか、動物…きれいなお馬さんだったりとか、見たんですけれども…。 江原 正に純粋さを表していますよね。

丹波 馬が多いんだよね向こう(霊界)は、犬も多いんだが猫はあまり居ない。  


 ● 降霊する霊の指定は出来るのか?

江原 指定すると言うよりも、御願いすることは出来ます。ただ、それがどの様に受け入れられるかは別です。もし受け入れられないとしても、その理由をきちんと述べて下さると思います。必ずガイド(守護霊に相当する)のコントロールするスピリットが居るわけなんです。
 そういう霊が、例えばここで交霊会をしましょうと提議が有ると、もっと先に予知するわけです。そして、それにドンドン必要な型を用意して、演出されていくわけなんです。ですから、実は私たちがやろうと言う事じゃないですね。

岩崎 導かれているわけですね。

江原 そうです。やるならばやるようになって居るんですね。ただ、私も人間ですので悩みがありまして、羞恥心というものを霊媒でも持ちます、いろんな霊が入りますが全て自分では無くなりますでしょ、ただ身体は貸していますから、後々になって交霊会が終わった後にすごく恥ずかしい思いをするんですけれども。(一同笑い)

岩崎 自分の意識が小さくなっている時と言うのは、自分を客観視できるのですか?(覚えているか)

江原 きちんとした安心できる交霊会ならば、ほぼ完全入神(トランス状態)に近くします。ですからほとんど判らなくなるときが多いです。だけれども、そうでない場合はある程度自分自身を保って、客観的に聞いていることはします。
 だけれども、本当はきちんとした交霊会をするには、完全トランスになることが望ましいでしょうね。

岩崎 それは、動物の霊でも出来るのでしょうか?          (次号へ)

               《来月のお客さんも、岩崎ひろみさん・江原啓之さんです》