岩崎ひろみさん
( 女 優 )
江原啓之さん
(スピリチュアルカウンセラー)
   
 
 【第9回】 2001年5月掲載用

 
   《今月は、テレビ朝日『痛快! 三匹のご隠居』で以前丹波哲郎と共演した、
    女優の岩崎ひろみさんと、スピリチュアルカウンセラーの江原啓之さんです》


岩崎 私、初めて丹波さんとお会いした時、「わー、霊界の人だー」と思いましたね。でもおなじドラマに出ていたんですが、共演の機会がなく楽しいお話は聞けなかったので、毎日残念に思っていました。でも、京都にて「三匹のご隠居」ではずっと撮影がご一緒でしたから、とても興味深いお話が聞けました。

丹波 岩崎さんは、私の娘ですね。 (一同笑い)
では、皆様にはお馴染みの江原啓之さんですが、スピリチュアルカウンセラーを説明していただけますか。       

江原 一般的には霊能者と言われる立場なんですが、霊能者という言葉があまり好きでないので、スピリチュアルカウンセラーと横文字で…。

丹波 江原さんの場合は世に言う霊能者とチョッと違う、イヤ全く違うんだ。何う違うかと言うと、心霊治療家というのは案外霊界について知らないんだ。霊界の上っ面しか知らない。でも、江原さんは実に霊界の知識と言うか、説明は自由自在、その才能は持って生まれたものです。


 岩崎さんの霊体験?

岩崎 今、東京で一人暮らしをしていまして(千葉出身)、お部屋にいたときに女性の歌声が聞こえてきたんです。それもきれいな美しい歌声だったんで、私は気持ちよかったんですけれども、とりあえず原因(声の出所)を探ってみようと思ったんです。玄関の前に鏡が立てかけてあるんですけれども、その玄関の外で(換気)ファンでも回っているんじゃないかと思って、玄関を開けてみたんですけれども、逆にそこは歌が遠ざかってしまうんですよ。何処から歌声が聞こえるんだろうと翼々耳を澄ますと、その鏡の中から歌が聞こえるんですよね。
 私はそういうのは怖いと思わないので、「私はもう寝ますから、私に何か言っても判りませんのでどうぞ他の方のところで出て下さいとお話をして、お休みなさいといって寝たんです」別に次の日に又やられても平気なんですが、それからは聞かないですね。でも、お化け屋敷は嫌いなんです。人間が脅かしにくるじゃないですか、アレが大嫌いなんですけれど、(本物を)見たり聞いたりするのは全然怖くないですね。


 鏡の中からの声というのは?

江原 それは鏡から聞こえて来ているわけではないんでしょうけど、霊界の方からよく入ることです。私もよく歌声とか奏でる音楽、教会のような鐘の音、そういったものが有るんですけれども、大体そういう現象が起こる時というのは、褒めていただいている事が多いんです。ですから、ご苦労さんというような…。

岩崎 えーっ

江原 だから恐怖心が湧かない筈なんです。


 虫の知らせとは?

江原 虫の知らせとは一般的言い方ですけれども…。

丹波 文学的言い方ですね。

江原 心霊的に見ますと、予知予言と言うことになってくるのでしょうけれども、予知にもたくさんあるわけでね、大きく分けてまず2つ、一つは霊界からのいろんな注意、警告。もう一つは、霊的な世界を判ってもらおうとする為に起こすデモンストレーション(示威・見本行動)という考え方、この2つがあるんですね。ですからその両方をとられてもそうなんですけれども、イタズラに予言を恐れたりする必要は全くありません。警告ということであるならば、個人であるならば個人、もしくは人類全体であるならば人類、もっと考えなければならないということなんですよね。何月何日にこうなるからと言って、慌てふためくのは全く見当違いなんですね。後のデモンストレーションと言うときには、私たちがこの次元だけで生きていることだけじゃないよ、と言うことに目覚めるキッカケですからね、そこへ理に適わないと言いますか、この世の物質界で起こり得ないことが、当たると言うことになっても偶然で当たったのでは無くて、そういう意図があっての事です。

丹波 我々の研究に於いては、偶然と言うことは全然無いんだ。起こるべくして起こっている。

江原 必然です。


 予言で、世の中が不安になったりしますが……

江原 そうですね…。

丹波 予言というのは極簡単。霊界というのは、過去、現在、未来が全部現在だから、予言が出来る者というのはある程度高級霊なんだ。未来が判るんだから。
 霊界での未来というのは、霊界では今、起こっているわけだ。ところが人間界ではそれを未来と取るんだ。だから予言というのは当たるのは当たり前なんだ。ただ、時間の無い個所(霊界)から時間の有る個所へ伝達する事は一寸難しいんだ。だから、富士山がいつ爆発するとか、何かが起こるなどと言うのは起こるに決まっているんだ。起こる現象が霊界で見えるんです。ところが、時期が違うんだ。時間の有る個所と無い個所の事なので、これは説明の仕様がないんだ。
 虫の知らせが、予知予言と言うことも含まれているとすれば、この様に説明するしかないんだ。虫の知らせが感というようなものも含まれているのだとしたら、決まっていることを探知すると言うことだから、例えば昔戦争中に自分の息子、或いは旦那の戦死したという知らせが来る前に、もう判っていると言うようなことだね。戦死したと言うことは判っていわけだ。事実なんだから。でも、家族の者は知らないんだ。ところが死んだ時点でその者が(家族の前に)現れる場合が有るんだ、幽体として。その時に感じるのは「あっ、死んだんだな」となるわけだ。あからさまに現れるから当たり前なんだけれども、そういう者が現れない前に、何かハッと思う時に、「あっ、良人は死んだんだ」「うちの息子は死んだんだー」と言うことを突然、何の関連も無しに判る場合がある。それは虫の知らせ。

江原 よく霊能がある無いと言いますけれどね、私たちは基本的に霊なんですよ。ただ、肉体を持っている霊で、幽霊で出てくるのは肉体を捨てた霊魂であって、これも霊なんですね。ですから誰しもがある程度霊能を持っているんですよ。ただ、その度合いなんですね。ですから誰しも感じることが出来る。鈍いというか、肉体にとらわれている人は(虫の知らせが)何ういうふうになるかというと「夢知らせ」と言いますけれども、夢という一番霊能者に近い脳波になっている。そういうときに感じやすくなっています。

丹波 そうですね、夢というのは肉体の中から幽体が出て行ってしまって、霊界へ行くんです。 だから霊と同じ振動をしているわけです。霊界で見たことを探知して、この世に帰ってきた(覚めた)ときに、肉体がうすうす感じるね。はっきりとは感じないんだ。夢で(霊界を)見る範囲というのは限られていて、それを越えると見てきたことを肉体の脳に伝達出来ないんだ。だから切れっ端なんだ。

岩崎 私の兄が一時予知夢を見ている時期があって、それは大した事じゃないんですよ。お友達が結婚する夢を見たら、次の日報告を受けたとか、そういう事が一週間ぐらい続いた時期がありまして、私その時身体を壊していて、或る時私が死んだ夢を見たんです。その一週間の延長線上で見たので急いで電話をかけてきて、「言ったら正夢にならないから言っておく」と言ってきたんです。(笑い)私は、喜んで良いのか、怒って良いのか勝手に殺すなと思いましたけれども、そこまでの虫の知らせじゃ無いですけれど、自分の肉親からの電話だったら気付きますよね。私が親に電話しますと、うちの父は私と判るらしくて(ふざけて)「ハロ、ハロ」って出たりするんですよ。私は「お父さん、他の人がもしもかけていたら恥ずかしいからやめて下さい」って言っても、「今のはお前からかかってきたというのが、私には判っていたから…」と言うんです。

江原 これは以心伝心。いわゆるテレパシーです。テレパシー能力は肉親というものは強くなり易いですから、尚判るんですね。
 言ったら正夢にならないと言うのはチョッと……。 (一同笑い)

丹波 虫の知らせとはうまいこと言っているが、三途の川と同じで文学的なんだ。    




 ●交霊会とは何か?

丹波 これは一寸難しいよ。江原さんの独壇場ですね。

江原 交霊会、耳にはしてもなかなかなじみが無いでしょうし、降霊会と書く事もあるのですけれども、基本的には霊と交わると言う事で、コミュニケーションをとることです。これは丹波先生が仰る通りフォックス家事件(1838年)以降様々な実験会と言うことが行われていて、そこで初めて誕生したのが「霊媒」と言う事ですね。私もスピリチュアルカウンセラーとか霊能者と言いましたけれども、日本語で言うならば霊媒にあたるんです。これは英語でミーディアム、媒体ですね。 丹波 真ん中と言う事だね。即ち人間界と霊界との仲介者となるわけだ。
                                        (つづく)

               《来月のお客さんも、岩崎ひろみさん・江原啓之さんです》