8.OBE(幽体離脱)とはなにか?

        もっと他にも霊魂の存在を示すものがあったら教えてください。


私は近似死体験者の報告から霊魂や霊界の存在を証しているが、
ここでま少し違 うもので説明しよう。
それはOBEというものである。
OBEとは out-of-body experience の略語で、わが国でいう〃幽体離脱〃のことなのだ。                             〃幽体〃とは、人間の身体、つまり肉体と重なりあっているもう一つの身体のような ものである。
肉体はさまざまな器官をそのなかこ納めて、人間として生きているもの だ。
そして、幽体が肉体から離れたとき、すなわち、幽体離脱のどのよう体験例を見ても、
ハッキリと意識をもっていろいろなこと(この世での)を見ているのは、常に幽体側てあり、
肉体側から幽体を見ていたという例ままったくないのである。
そのことから幽体=霊魂の存在が充分に証明できると私は考えている。
人間にこの幽体離脱がおこるのは、肉体的に重傷を負ったり、
苦痛の激しい状態のなかでおこったりする場合も多いが、
その痛み苦しんでいる肉体から幽体が離脱してしまうと、肉体内にいたときの、
自分自身の痛みや苦しみはウソのようになくなって しまうといわれている。
つまり、これは肉体とはまったく別のもう一つの身体で、
しかも意識=魂は幽体の側にしかないということである。

この〃幽体離脱〃について、西欧諸国で調査した例を2、3紹介しておこう。  
1952年、
社会学者のホーネル・ハートは155人のデューク大学の学生に次のように質問をした。
 ──あなたは今までに、たとえば、ベッドのそばに立って寝ている自分を見つめるとか、
    あるいはベッドに寝ている自分の近くの宙にさまようというように、
    完全に自分の身体から離れて自分の肉体を見た経験がありますか?

これに対して、30パーセント以上の学生が「経験がある」と答えている。
また、1974年にはバージニア大学医学部の
ジョーン・パーマー博士とその同僚
マイケル・デニス
が、バージニア州シャーロットビルの住民700人と、
バージニア大学の学生300人に幽体艶離脱について、
その経験の有無を郵便で無差別にアンケー トを行なった結果、
回答した341人の住民のうち、14パーセントの人が体験して いた。
同じく回答した学生266人のうち25パーセントも同様の答えを送ってきた。
しかも、常くことにOBEを体験した住民、
学生のうちの34パーセントの人が8回も体験したと報告しているのである。
ところで、1970年代に、当時ウィスコンシン大学の心理学の準教授だった
ディ ーン・シェイルズ博士が非西洋諸国の約70人を対象に行なった調査によると、
幽体離鋭を信じている人は95パーセントに及び、
体験したという人の例は、驚くほど似 かよっていたと報告されている。
すなわち、その共通点としていえることは、無意識なときとか自然の睡眠の間に、
〃何か〃が身体を掛けていくのであるが、
それは明らかに〃夢〃とは異なる現象だったのである。

この幽体離脱の典型的な例は、次にあげるものだ。
『1965年8月のある暑い日の午後、学生だった私は授業が終わると、
おきまりの昼寝をしようとベッドに横になった。
しかし、寒気がして震えだし、どうし ても眠ることができなかった。
横向きになってみると、身体全体が大きく脈動し、
まるで麻痺したようになるのがわかった。
その直後、私は自分が宙に浮くのを感じ、
ベッドのわきに立って自分自身を見 つめていた。
私は突然、回れ右をして、廊下に通じるドアのほうへ歩いていた。
私は動きは、 まるでゼリーの上をすべっているようだった。
ちょっとバランスを失い、転びそうになったのを覚えている。
自分の身体と思われる白っぽいもののまわりは、
すべて雲のようなものでかすんでいた。
一瞬後、私はベッドで意識をとりもどしたが、
それまで決して眠っていたのではないとわかっていた。』

これは1978年に超心理学者の
D・スコット・ロゴが自らの体験を『身体を超えた魂』という著書に
まとめて報告されたものの要約であるが、
ふつうの状態での幽体 離脱の代表的なありさまを示したものとして有名なものだ。
心理学者としてのロゴが、これまで自分の体験に冷静でいられたのは、
当然のことかもしれないが……ふつうの人には真似のできないことである。
 さらに、感情が平常の自分の肉体から脱けだしたという感じについて、
イギリスの 超心理学者
セリア・グリーンが何百という幽体離脱の体験例を
収集・調査したものがあるので、ここで紹介しておこう。

「私は肉体を離脱し〃漂っている自分〃が本当の私であり、
下のほうに見えるも のは漂っている自分の影だという感じがしました」

「肉体を離脱したほうが本当の私であることはわかっていました。
その分身はも のを見、考え、感情をもっていたからです」

「私は、自分の身体が異常に光り輝いているように感じました。
楽しくて、浮き浮きとした気分です。どういうわけか四次元的な感覚で、
外部だけでなく、内部 を見ようと思えば、そうできるような感じでした」

「私はどこまでもさめた意識で、〃見て〃いました」

「ぎょっとするような、気味の悪いものではありません。
そのときの感じは、しいていえば優越的な気分でした」

「私は今まで、これほど意識がさめていたことも、
こんなにすばらしい自由な気分を味わったこともありません」

「この上ない歓喜でいっぱいでした。
何ともいいようがない自由な気分でした」

「動きは瞬間的で、考えた瞬間行動で終わっていました」

「そのとき、ひどい恐怖感に襲われました。
確かに自分の肉体にさわらないうちに、
自分の肉体にもどらなければいけないとわかったときです。
間にあわないかもしれないとひどくあわてている感じでした」

「肉体を離れていた私は、えもいわれぬすばらしい気分でした。
身体が軽く、活 力に満ちあふれていました」

「私は自分の肉体に何の不満もありませんでした。
ただ、この幸せな状態ができ るだけ長く続いてほしいと願うばかりでした。
まわりのあらゆるものが、最高に明るく、活気にあふれ、ほんものだったからです」

いかがであろうか──これらは、グリーンが幽体離脱体験者から聞き出した証言であるが、
そのときの感じがどのようなものであるか、見当がつくであろう。
ともあれ、このような幽体離脱体験者の報告は、
あらゆる職業、年齢、健康状態の人たちから、いくつも報告されているのが、
先の報告でもおわかりのとおり、肉体から脱けた幽体=魂は、
自分の肉体から触れたところから自分の肉体と、そのまわりを見ているのである。
このように、世界のあらゆる国々から報告されている幽体離脱体験の証言が、
何よりも霊魂の存在を証明しているのではなかろうか。

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