９３．前世の記憶はあるのか？
「そういえは以前同じことを体験した」と、周囲の景色や自分の状態などが、
すべて過去のある時期に体験したことがあるという印象を持つことがあります。
これは前世で体験していることなのですか。
誰でも質問にあるような、不思議な心理状態におかれた経験があるに違いない。
もしかしたらこれは前世の記憶なのではないか、と考えたとしてもおかしくないだろう。
だが、結論を言えば、これは心理学でいう「既視感（デジャ・ヴュ）」というもので、
要するに記憶の錯覚に他ならない。
一種の幻覚現象であって、まったく前世の記憶とは無関係なのである。
一般の人間の場合、前世の記憶というのは、生まれ変わりと同時に、
まるっきり失われてしまうのが普通である。
だから、〃ライフ・リーディング（催眠下で前世を明らかにする応答）〃で知られる
エドガー・ケイシーのような霊能者の存在も必要となるわけである。
ただし「一般の人間の場合」と特にことわったように、
「特殊な人間」による例外的なケースがいろいろと報告されていることも事実だ。
そのような例を詳しく知りたければ、
『前世を記憶している２０人の子供たち』（叢文社）という本を一読されるよう、おすすめする。