85.非業の死をとげたものは成仏できるか?

   戦争、事故、殺人、溺死など非業の死をとげたものは、
   親族などに見とられてあの世へ行く普通の死に方のものと、どこか違いますか。
   成仏できるのでしょう。


非業の死をとげたものは、自分で心の整理をしないうちに、いきなりあの世へ移されてしまうわけだ。
だから、自分は死んだ、という自覚がどうしてもできない。
生命が断たれた場合、幽体が離脱していくというパターンは、病死であろうといかなる死であろうと同じである。
しかし、あと3ヵ月なり5ヵ月なりで自分はガンで死ぬと判っている場合には、
死の瞬間が訪れても「ああ自分は死ぬんだな」と自覚できるから、
素直こあの世へ行けるけれど、たとえば後ろからいきなりケサがけで斬られたり、
爆弾でいきなり生命がふっ飛んだ場合には、そうはならない。
生と死の区別が全然つかないのだ。
肉体は失っているけれど幽体はきちっとしているから、
それを眺めて自分はまだ生きているんだなと思ってしまう。
だから、自縛霊になってしまうケースがたいへん多い。
その場合には、「あなたは死んだんですよ、死んだんですよ」ということを根気よく納得させることで、
あの世へ成仏させる以外にない。


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