６４．お坊さんあの世での待遇は？
お坊さんは、あの世ではどんな待遇をされるのでしょうか。
たとえば〃生臭坊主〃といわれるようなお坊さんでも何か特別な地位が約束されているのですか。
まず、お坊さんがあの世へ行って、また坊主になるということは考えられない。
というのは、あの世には死者がいないのだから、坊主という職業も必要ないわけだ。
質問にある、いわゆる〃生臭坊主〃といわれるようなお坊さんが、
それこそたいへんな非道い目に遇っているかというと、どうもそうではないような気がする。
というのも、女好き、酒好き、いろいろあるだろうが、
その者がたまたま頭を丸めているから〃生臭坊主〃といわれるわけであり、
その所業が目立ってしまう。
つまり、坊主とはこうでなくてはならないのにこんなことをしやがってと、
普通の人間なら当り前のこととして許されることが、坊主であるがために許されない。
しかし、それらは、いわば人間界の者が勝手に決めたことで、
あの世へ行ったら〃生臭坊主〃が特別に罰を受けるということは在り得ない。
ただ、お坊さんの場合は、普通の者よりも可哀そうなところがある。
それは多くのルンペン霊（浮遊霊）を背負ってしまっているケースが多いからだ。
何の役にも立たず、くだらないルソペン霊をたくさん背負い込んだまま死ぬから、
あの世へ行った時に、そのような分からず屋に囲まれているため、身一つになるのがたいへんなのだ。
従って、昔は、お坊さんというだけで拝まれたくらいで、人の供養に大きく預っているのである。
だから、女好きだからとか、酒を飲んじゃいけないとかいうのは、余りにも可哀そう過ぎるのだ。
早い話が、お坊さんは自分が泳いでいる時に、何人もの泳げない連中にしがみつかれ、
からまれて、アップアップしながら大海に漂っているようなものである。
お坊さんはあの世へ行ったら普通の者よりも苦労することは確かなのだから、
たとえ〃生臭坊主〃でも、もっとやさしい目で眺めてあげるのが本当だろう。