51.霊界に芸術はあるか?

   絵画や音楽、文学、演劇のない世界など、味気なく、魅力がないと思いますが、
   霊界にはこうした芸術というものがありますか。


各芸術分野の天才が発揮する独創性、つまりインスピレーションの本源は、元来、霊界に在るのである。
天才の作品というものは、霊界からその人間を見守っている守護霊や指導霊の指図、
つまり類魂によって生み出されるもので、
いわば天才は霊媒的能力に優れたものということなのだ。
豊かな芸術的能力を持つ守護霊や指導霊の操縦によって、天才は天才たり得るわけである。
天才と呼ばれる人間に、とかく気まぐれが多く、道徳的にも欠陥のある者が多いというのも、
それは彼らが〃霊媒〃であるからである。
つまり、良い霊に感応すると同時に、悪い霊の影響も受けやすいということである。
従って、霊界には、人間界とは比べものにならないほど優れた芸術が存在する。
何しろ絵画、音楽、文学、演劇……どの芸術分野においても、
最高峰の能力を持つ霊人たちが控えているのだ。
地上の芸術は、彼ら真の天才たちの偉大な思想のごく一部分を、
人間界の生活にうまく応用し、工夫してみせただけのものに過ぎないのである。
現代において、優れた芸術が現われないのも、霊界から送られるインスピレーションに、
素直に感応しないからなのである。
その点、ルネッサンス期に立派な芸術が花開いたのは、
彼ら中世の人間たちの方が物質かぷれもせず、
霊界のインスピレーションに対して遥かに素直な感受性を持っていたからなのである。

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