42.霊界の食物は?

   霊界にはどのような食物がありますか。
   それとも霊人は何も食べないのでしょうか。


エマニュエル・スウェーデンポルグは、霊たちの食物と飲物について、
『霊界日記』の中で次のように述べている。
「彼らは生気づけられることを切望し、願ってはいるものの、
自然的な食物と飲物は楽しまない。
彼らの食物と飲物とは霊的なものである。
地獄霊以外の霊たちの食物は愛であると同時に、
その食物は理知であり、特に彼らはそれを喜ぶ。
霊たちの食物は彼らの性質に一致した多くの情愛であり、
知ることを求める願望がその飲物である」
死後間もなく、精霊界に渡ってきたばかりの当座は、
人間(精霊)たちも長い間の習慣から食物や飲物を欲しがるようだ。
そして望む限り、目の前に食物や飲物が現われて、
人間界の食事そっくりに食べることができる。
だが、もちろん、そこに現われた食物や飲物は一種の幻像(イリュージョン)であり、
満腹したかのような錯覚を持つだけなのである。
やがて、その仕組みに気付くと、精霊たちは徐々に食物や飲物を必要としなくなっていく。
つまり、タバコをやめる際の状況と似かよっているのだ。
禁煙しはじめの頃は、どうにも口淋しくて、つい一本二本と禁を破って喫ってしまうが、
次第に馴れてくると、かえって喫煙すること自体が甚だしい浪費であると感じられ、
遂にはまるで見向きもしなくなるのと同じなのである。

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