105.霊魂が宿る時期は?

    人間の霊が宿るのは、受胎と同時でしょうか。
    それとも出産の時でしょうか。


昭和56年7月の朝日新聞が伝えるところによれば、
アメリカでは法医学上の〃生命の誕生〃を「受胎時」に認定する方向で固まりつつあるという記事が出ていた。
従来から、これには諸説があって、「出産時」説を採る学者もいれば、
「出産後三ヵ月」説を唱える識者も多くいて、まさに百家争鳴の状態である。
〃生命の誕生〃をいつの時点に求めるか、という問題は、
もっばら〃堕胎〃との関連性から論議されてきたわけだが、
心霊学上でも〃水子の魂〃の存在や、その供養にかかわる問題として重大な意味を持っている。
そこで、〃水子の魂〃の存在を認める立場から、
質問の「人間の霊が宿るのはいつか」という問題を究明してみると、
これはどうしても「受胎時」説を採用せざるを得なくなってくる。
人間の魂が宿るのは、「出産時」でも「出産後三ヵ月」でもなく、「受胎した瞬間」という気がするのである。
しかし、これは確証というほどのものではなく、その方が考えやすいように思われるという程度のものである。

あのエドガー・ケイシーは、
「この世で呼吸するまでは魂が入って来ないと信じている。魂は受胎だけでは入って来ない」と述べるなど、
「生まれた瞬間」説である。
さらに、別の説では、1.5歳ごろ、つまり口がきけるようになった時というのもある。
なぜなら、1〜2歳ごろの記憶を持っている人間は皆無といってもいいから、というのである。
一方、『チベットの死者の書』ではどうかといえば、
これは「子宮の口を閉じる方法」という部分にかなりの分量が割かれているほどで、
まさに「受胎した瞬間」説である。
いずれが正しいか、現時点で断言するのは難しいが、私は「受胎した瞬間」説を採りたい。
しかし、これについては
現在も研究中である。

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